日本一美しい蛾・サツマニシキ

植物研究家 吉川益夫

撮影場所 鹿児島県曽於市財部町


植物調査に出掛けていたら、山の少し薄暗い所に見たことのない綺麗な蛾がいるではないか?黒地に白・青・オレンジ色の斑点があり、美しさを際立たせている。何だろう?

とても綺麗なので写真を撮ろうとカメラを出す。蛾よ逃げないでくれよと祈りながらカメラを向ける。

なぜか飛び去って行かず、地面を歩き始めた。動くので、なかなかカメラの照準が合わないが、どうにか写真を撮ることが出来た。美しさをじっくりご覧下さい。


帰って調べると、マダラガ科に属する蛾で、サツマニシキ(薩摩錦)のようだ。驚いたのは「日本一美しい蛾」であるらしい。

その他、次のことが分かった。

①三重県以西の本州から沖縄にかけて分布している。

②蛾の多くは夜行性だが、この蛾は昼行性で、鹿児島では初夏と秋の年2回見ることができる。

③危険を感じると、胸部の両側から悪臭のする泡状の黄色い液をブクブクと出す。この泡は人の皮膚についても問題ないが、天敵の鳥に対しては有毒である。

写真出典元「みんなで作る日本産蛾類図鑑」

④幼虫はヤマモガシという常緑広葉樹の葉を食べて育つ。

写真出典元「みんなで作る日本産蛾類図鑑」


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