ハナトラノオ(花虎の尾)は面白い
写真・執筆:吉川益夫
シソ科ハナトラノオ属の宿根草
庭に咲くハナトラノオを観察していると、美しいだけでなく、とても興味深い花だと気がついたので紹介します。
夏に咲くピンクの花で、すらりと伸びた姿が美しい。
「花虎の尾」の名前は、美しい花が虎の尾のように見えることから。
花期が長く、初夏から秋まで長く楽しめる貴重な花です。
園芸品種ですが、繁殖力が旺盛なので人家近くで半野生化しています。
花を観察すると、縦に4列に並んでいること、下から順番に咲くことが分かります。
この花は下側が終わり、上側だけに咲いていますので、もう後半と言えます。
詳細に観察すると、各列の花が同時に咲かないことに気がついた!ある列はどんどん花が咲いていますが、ある列はなかなか咲かず、まだ蕾のままです。へぇー、一緒に咲かないで、こんなこともあるのだ!色んなパターンがありますので、機会があったら観察して下さい。
次は花を見てみましょう。萼も花弁も筒状になっています。
上唇をもっと詳しく見てみましょう。ピンクの脈(花脈)があり綺麗ですね。前述したとおり、雄しべ4本と雌しべ1本(中央)がくっついています。
葉は長楕円形で縁がギザギザと尖った形です。葉の付き方は対生で、90度ずつ交互につきます。つまり整然と十字に対生します。
別名:カクトラノオ(角虎の尾):茎の断面が四角になっているため。豆知識;シソ科の茎は四角となっています。
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