クジャクサボテンの花の仕組み
クジャクサボテン(孔雀仙人掌)はサボテン科のクジャクサボテン属です。
花はとてもゴージャスで人気が高いです。しかし、花の中はどうなっているのか、ほとんど知られていません。どうしても花の中を見たくなりましたので、切断して観察することにしました。
写真・執筆:吉川益夫
①まず、クジャクサボテンの花の外見を紹介します。前からと後ろ側からです。
②蕾はこんな形です。
③さぁー、花の中を見てみましょう。花の長さは19cmと大型です。驚いたのは雄しべと雌しべが下部から上に上に伸び、相当長かったことです。
④少し拡大してみましょう。花の最下部です。子房には既に種子らしいのが見えます。花筒の下部には白い髭が見えます。たぶんサボテンの刺が退化した髭ではないかと推察されます。
⑤下から2段目です。花弁の内側に雄しべの花糸が沢山張り付いているのが分かります。花糸が多く・長いので途中までは花弁にくっついて頑強にしているのではと思われます。しかし、雌しべの長い花柱はどこにもくっつかず、堂々と1本立ちしています。長い長い雌しべ(柱頭)が良く立っておられるものだと感動せざるを得ません。
⑥下から3段目、つまり最上段です。雄しべの花粉が見えます。雌しべは雄しべ・花弁より上まで伸びているのが分かります。雄しべの数を大雑把に数えたら、何と150本はあるようで数の多さに驚きました。
⑦雌しべの柱頭は車輪状に裂けています。数えたら8つに裂けていました。
⑧花弁は多数ありますので、ある部分の花弁を外して並べました。花弁が何枚か重なって咲いていることが分かりました。また外側の花弁は細くなっており、萼が変化したのではないかと思われます。このため萼はないようです。また、内側の花弁は薄くて弱々しく、再下段の花弁は崩れてしまいました。
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